日本では結婚指輪は左手の薬指に着けることが一般的です。女性が身に着ける婚約指輪も同じく左手に着けるものとされています。とはいえ、厳格な決まりではないので、どの指につけても間違いではないのです。
筆者は日本で結婚指輪の販売に携わっている身ですが、右手に結婚指輪を着ける方や、そういった要望のある方にはめったにお会いすることはありません。
一度左利きの方が、「利き手と反対に着けた方が生活しやすいですか?」と聞いて下さったことがありますが、実物のリングの着け心地を体感されたり、左手の薬指に着ける意味をお伝えしたりしたところ、やはり左手に着けることを選択されていました。
結婚指輪を着ける手が左なのはどうして?
始めに歴史の話を少し。
「愛の証に薬指に指輪をはめる」というのは実は意外と歴史が古く、古代ギリシアまでさかのぼると言われています。元来左の薬指は心臓と真っすぐ繋がっている重要な指とされており、薬指に指輪を着けることで相手の心を繋ぎとめたり、魔よけの効果があると信じられてきました。
愛する人の左手薬指に指輪をはめるということが、いつしか婚姻の証としてとらえられるようになり、今の「結婚指輪」の文化へと変遷して行ったと言われているのです。
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着ける指に正解は無い
長い歴史を持つ「婚約指輪」や「結婚指輪」。実は世界的に見ると、非常に多様な文化です。一般的に、日本ではどちらの指輪も左の薬指に着けることがスタンダードですよね。
欧米でもそのような傾向があるようですが、ヨーロッパの一部では右手につける習慣もあるそう。また、同じアジアでも、中国では左手に婚約指輪、右手に結婚指輪と分けて着ける習慣があるとのこと。
国だけではなく、宗教によっても違いがあるようですが、基本的にはどの国でも「そういった傾向がある」という話で、必ずしなくてはいけないという決まりはないのが通常です。
こうしてみてみると、日本でも「結婚指輪=必ず左手薬指」とこだわる必要は意外とないといえますね。
右手でなく左手に着けるといい理由
どの指に着けても問題はない結婚指輪・婚約指輪ですが、やはり左手薬指へ着用がベスト。その理由は「左手薬指に着けるもの」として考慮されたデザインも多いため。美しさや心地良さ、フィット感が違います。
代表的なのはS字ウェーブタイプの結婚指輪。ゆるやかなカーブラインが薬指の根元の傾きに添うような形です。そのため他の指に着けた時よりも綺麗に見えます。
また、日本ブランドの中には、左の薬指にベストな着け心地や見た目の美しさ等を引き出せるよう、精緻な調整を行っているところも。手の形や大きさに合うように試行錯誤の末に生み出される指輪は、極上の着け心地です。
▷左手の薬指専用!卓越した美しさをもつ結婚指輪はNIWAKAで
上記のような左右非対称なデザインの結婚指輪も、左手に着けるのがおすすめです。小指側(隣や相手から一番よく見える角度)のダイヤモンドが、着けた際にさり気なく輝くように作られています。
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右手の指輪は結婚指輪とわからない
日本では左の薬指に指輪を着けることが既婚の証となっていますよね。そのため、右手に結婚指輪を着けているとファッションリングと勘違いされたり、未婚であると周囲の誤解を招く可能性があります。
ファッションリングでも、結婚指輪と勘違いされないように左の薬指を避ける方もいますよね。やはり特別な意味を持っている習慣です。日本で新たに夫婦となる二人には、左の薬指に結婚指輪を着けることがおすすめです。
結婚指輪の疑問はぜひプロに相談してみて
今回は結婚指輪の歴史や習慣を紐解いて、どの指につけても大丈夫ということをご紹介してきました。ただ一つ一つのデザインやジュエリーとしての特徴に注目していくと、「左手の薬指」に指輪を着けるメリットがあるのも知って頂けたかと思います。
指輪選びに関する疑問はどんな些細なことでも、その道に精通したプロフェッショナルに聞いてみるのが一番。経験や知識を総動員して、二人の為の提案をしてくれるはずです。今回の記事も、指輪選びの参考にしてくださいね。
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